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緑内障早期の段階である「前視野緑内障」について

緑内障早期の段階である「前視野緑内障」について

早期に緑内障による網膜構造の変化を捉えることができる干渉断層計(OCT)が多くの施設で普及したことにより、緑内障の早期段階の段階で発見される患者増加しています。

ここでは、緑内障の前段階に位置付けられる「前視野緑内障」についてお伝えします。

 

「前視野緑内障」とは?

緑内障早期の段階を「前視野緑内障」と表現することがあります。

この用語の定義はまだ曖昧ですが、専門家たちの間では「乳頭陥凹の拡大や網膜神経繊維層が欠損するといった緑内障に特徴的な形態変化を伴うものの、通常の視野検査方法では視野欠損が検出されない病態」として用いられています。

緑内障の定義は2006年のガイドラインで「緑内障=緑内障性視神経症」と定義され、形態変化に加えて視野異常をきたす病態とされているので、「前視野緑内障」は視野の異常が認められない緑内障の前段階と言えます。

近年、三次元画像解析技術の一つである干渉断層計(OCT)などの普及によって形態異常を容易に検出できるようになったことから生まれた用語といえます。

現在、American Academy of Ophthalmologyのガイドラインにおいても、前視野緑内障という分類は用いられていませんが、原発開放隅角緑内障(POCG)の疑い群という区分の中で、

1) 緑内障性障害を疑わせる視神経乳頭ないし網膜神経繊維層変化
2) 緑内障性障害を疑わせる視野変化
3) 正常な視神経乳頭、網膜神経繊維層、視野であるが、常に高眼圧

の3つに分類されており、前視野緑内障はこの中では1)に該当します。

 

前視野緑内障における進行判定の方法

前視野緑内障の診断には、
・OCT
・静的自動視野検査
・眼底・視神経乳頭立体観察
の3つが最低限必要です。

これらの検査結果を考察する際には、OCT所見から視野検査結果が推測できるというように、結果が互いに相応することも重要です。

 

前視野緑内障の治療

上記の分類によって前視野緑内障だと診断されたからには、治療するかどうかが問題となります。

しかしながら、学問的に分類することと、臨床的な管理は必ずしも相関せず、3つに分類する意義は乏しいとされています。

現在、
1) 視神経乳頭観察やデジタル画像解析による網膜神経繊維層の悪化
2) 視力・視野検査で緑内障に対応する変化
3) 視神経障害が起こりそうな著しい高眼圧

のいずれかを認める場合治療を検討しています。

この中で興味深いのは、視野といった機能の異常のみでも治療が検討される点です。

これまでの無作為他施設臨床試験の結果では、緑内障の進行は必ずしも網膜神経層における構造異常が先行するとは限らず、機能変化、つまり視力や視野異常のみが先行して現れる例が少なくないことがわかってきました。

一旦緑内障の治療を始めると治療は生涯に渡り患者に精神的、経済的な負担をかけることになるため治療開始には慎重な検討が必要となります。

 

緑内障早期である「前視野緑内障」に関する研究のご紹介

前視野緑内障患者の治療例に対象を絞った研究が相次いでなされており、ここでは薬物治療の効果に影響を与える因子を調べた研究を紹介します。

 

前視野緑内障の治療群において危険因子を検討した研究

まず、2010年Jeong氏らが行った研究では、正常眼圧の前視野緑内障患者治療群71例を平均6.8年(治療期間平均4.5年)追跡調査し、視野変化およびステレオ眼底撮影において神経繊維層欠損の拡大が進行するかを検討しています。

その結果、半数以上で視野もしくは神経線維層欠損を生じ、さらに、眼圧効果が20%未満だった群は20%以上降下していた群よりも有意に神経線維層欠損を認めました。

次に、2014年Kim氏らが行った研究では、高眼圧含む前緑内障患者の治療群127例における視野変化および神経線維層欠損が進行するかどうかを5年以上経過観察し検討しています。

その結果、この研究においても半数以上が緑内障に進行しており、危険因子は眼圧降下率と乳頭出血の有無で、眼圧降下率22.1%を進行有無のカットオフ値としています。

これらの研究は前視野緑内障において、治療しても進行してしまった群と進行しなかった群に置ける臨床的な違いを検討しています。

そして、両者とも緑内障の前段階から治療を開始しても眼圧低下率が悪い場合や乳頭出血があると進行する可能性が高まる結果となっています。

しかし、どちらも無治療例と治療例を比較したものではないため前視野緑内障に対して早期治療を開始することで進行を抑制する効果があるかは検討できません。

緑内障は進行すると失明に至る疾患であることから、研究のために早期治療を介入しないことには人道的に問題があることも関係しているでしょう。

また、過去のデータを遡って検討するとしても、前に述べたように前視野緑内障にはOCTなどの画像検査が必要です。

しかし、OCTが一般に普及したのが比較的最近のため、過去の症例ではOCTを含む検査データが揃っているケースは少ないといった問題もあります。

 

前視野緑内障の治療を検討する因子とは

現在、緑内障治療を開始するにあたり、
・病期
・無治療時の眼圧
・危険因子
・患者の余命
・他眼の視機能
といった各種因子を総合的に検討しています。

前視野緑内障の定義において、他眼がすでに緑内障である場合や、すでに高眼圧の症例は前視野緑内障に含まないものとすると、前視野緑内障を治療すべきか否かは、乳頭出血と近視、患者の余命などが主要な判断材料となります。

例えば、強度近視の若者が乳頭出血を認める場合、前視野緑内障として治療を開始すべきであり、患者に十分な説明を行った上で進行速度に応じた眼圧目標を設定し加療を行わなければいけません。

しかし、早期に治療を介入してもらうためには眼底検査や視力検査を受ける必要がありますが、若年者の一般健診では簡易的な視力検査しか行われないため、現実的には健診での早期発見は難しいという問題があります。

一方で、高齢者が同様の所見でも視野機能に異常を認めていないのであればいたずらに治療を開始すべきではありません。

たとえ、眼圧が20mmHgを超えていたとしても、閉塞隅角所見がなければ短絡的に点眼薬を出すべきではないのです。

このように、前視野緑内障治療は、患者個人の経済的負担やQuality of Lifeだけではなく日本の医療経済といった面からも、盲目的な薬物治療は慎むべきとされています。

 

(参考資料)

1) American Academy of Ophthalmology
https://www.aao.org

2)中澤 徹:『前視野緑内障に向き合う PGGを発見した時、どう考え管理するか』:152-154

3) Jeong JH.et al: Preperimetric normal tension glaucoma study: long-term clinical course and effect of therapeutic lowering of intraocular pressure. Acta Ophthalmol. 2014 May;92(3):e185-93. doi: 10.1111/aos.12277. Epub 2014 Jan 23.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24456145

4) Kim KE.et al: Long-term follow-up in preperimetric open-angle glaucoma: progression rates and associated factors. Am J Ophthalmol. 2015 Jan;159(1):160-8.e1-2. doi: 10.1016/j.ajo.2014.10.010. Epub 2014 Oct 14.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25448320


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